教育プログラムの概要

機械工学は、機械とそれらを組み合わせた機械システムを対象とする工学分野です。この教育プログラムでは、材料力学、熱力学、流体力学、機械力学、自動制御といった基盤領域の教育を重視しており、機械工学の基礎を体系的に教育し、多様な分野で活躍できる資質を備えた人材を養成します。特に、以下のような人を育てたいと思っています。

  • 現代の快適で安全な社会を支える自動車、航空機、ロボット、エネルギー機器、福祉・医療機器などの各種機械や、そのシステムを創造する人
  • 未来社会を担う革新的な機械を創り出せる人、また人類が抱えるエネルギー・環境などの諸問題を新しい技術により解決できる人

機械工学教育プログラムの学習教育目標(制定日 2011年1月24日)

対象とする範囲は、機械部品単体から、それらが組み合わされて複雑な機能を発揮する機械システムまで幅広く、機械工学に関わる技術者には基盤領域の堅固な素養と柔軟な適応力が求められる。本教育プログラムでは、学士課程の教育として基盤領域の教育を重視しており、機械工学の基礎を体系的に教育し、多様な分野で活躍できる資質を備えた人材を養成する。

育成人材像

機械工学における基盤的素養と柔軟な適用力を有し、専門的課題を理解し解決する力とコミュニケーション力を備えた実践的能力を身に付け、多様な分野で国際的に活躍できる資質を備えた人材を養成する。

学習・教育(到達)目標

(A) 真に人類・社会に貢献できる人格を養成する。

[A1] 広い学問領域に触れることによって、人類の幸福・福祉に貢献できる能力
[A2] 外国語や教養科目の履修を通じて異なる文化を理解し、多面的に物事を考える能力
[A3] 国際的に活躍するためのコミュニケーションの基礎的な能力

(B) 社会における工学の役割を正しく理解する能力を養成する。

[B1] 科学技術が自然現象や人間社会とどのように関わっているかを理解できる能力
[B2] 自立した技術者として責任をもって行動できる能力

(C) 幅広い専門分野に対応できる工学の基礎的能力を養成する。

[C1] 数学や物理学などの自然科学と情報技術の知識を習得し、これらを応用できる能力
[C2] 工学基礎および機械工学の基盤領域である材料力学、熱力学、流体力学、機械力学、自動制御を体系的に習得し、これらを応用できる能力

(D) 社会での実践を志向して専門の工学的能力を養成する。

[D1] 機械工学分野に関連する専門技術の知識を習得し、これらを柔軟に応用・展開する能力と、技術の進歩に対応し、自主的かつ継続的に学習できる能力
[D2] 工学的考え方を利用して問題解決に応用できる解析・設計・コミュニケーションの能力
[D3] いかなる環境の下でも周到な計画に基づいて問題解決に取り組み、まとめる能力
[D4] グループで取り組む課題を通じて、チームで目的を達成する能力

機械工学教育プログラムの成り立ち

カリキュラム

機械工学教育プログラムの特徴

  • 材料力学、熱力学、流体力学、機械力学、自動制御などの基盤領域の教育を重視
  • 機械工学の基礎を体系的に教育し、多様な分野で活躍できる資質を備えた人材を養成
  • 機械要素設計製図、機械工学実験などの実践的かつ特色ある授業を実施
  • 機械工学教育プログラム(EP)は日本技術者教育認定機構(JABEE)より日本技術者認定に適合していると認定

履修の流れ

教養・基礎分野

  • 物理の力学系分野および演習を重視
  • 数学系分野および演習を重視
  • 社会人としての人文系教養分野
  • 情報系分野と演習の充実
  • 化学系科目
  • 語学・一般教養

専門分野

  • 機械工学の基盤的科目
  • より高度な専門分野を学習する講義
  • 専門分野に関する実験とプレゼンテーション
  • インターンシップ科目

卒業研究

  • 最先端の研究(研究分野参照)

履修モデル

教育プログラムでは、履修案内に応じて独自の履修モデルを構築することができます。履修モデルのサンプルには次のようなものがあります。
サンプル1 サンプル2 サンプル3

機械工学教育プログラムにおける科目およびそれらのつながり図

特色のある授業風景


講義棟で行われる授業の様子です。実験や演習などの科目では、少人数教育による親身な指導を心掛けています。


設計製図の授業で使用されるCAD(Computer Aided Design)室(更新予定)


コンピュータを用いた設計製図の様子です。

 
設計製図の課題例(ポンプ)です。動画はこちら


機械工学教育プログラムでは、少人数のグループごとに、各種専門分野に関する様々な実験テーマに取り組みます。実験テーマはバリエーションに富み、教員や大学院生のティーチングアシスタントのサポートの下、学生が主体的に取り組めるような内容となっています。また、プレゼンテーション能力や技術文書作成能力の養成のため、各種演習も取り入れています。


写真の矢はどのように作ったのでしょうか?機械工学実習では、工作機械を用いた加工方法や技術、溶接、エンジンの分解・組立などについて学びます。